日本国内初の宇宙食採用されたアルファ米
災害が起きる中で、食料の備蓄は大切だが、単純におなかを満たしても精神衛生上でマイナスになる場合が多い。
やはり「味」が求められるから、味も保存性も高い、人気の高い保存食を紹介していこう。
一番メジャーの非常食シリーズ
それが「尾西の白飯」を筆頭とした、「アルファ米」のシリーズである。
尾西の保存食シリーズは、用途に合わせた使い方でいつでもおいしく食べられる、保存食品です。
アルファ米の商品を製造しているメーカーでは、最もメジャーといっていいのが「尾西食品」。
今回はそのメーカの製品をメインに解説していく。
5年常温保存が可能。
賞味期限も大きく、見やすく表示してあります。
11種類のご飯と、3種類のおかゆを販売しており、お米は100%国産で、アレルギーの特定原材料を一切使用していないのも、誰でも美味しく食べられる非常食として人気を獲得し最もメジャーになれた秘密であろう。
アルファ米は高い信頼と人気を誇る製品で、宇宙日本食プロジェクトに参画しており、2007年6月にはアルファ米「白飯」「赤飯」「山菜おこわ」「おにぎり鮭」の4種類が、日本国内では初の宇宙食として認証されました。
スプーンが本体に付属しているのと同じく、パックから直接掬って食べる仕様なので、ゴミも極力出さずに処分が可能となっています。
ゴミの持ち帰りが義務付けられている南極で、観測を行う南極越冬隊でも、貴重な食料として活躍しています。
楽で重宝、水は極力いらず
アルファ米は、一度炊いたお米を乾燥させ、水やお湯を注ぐだけで食べられる状態になる。
つまり、お米を洗ったり、水につけておく手間の必要が一切ないのだ。
非常事態にはお米を洗ったり炊いたりする、水分の確保がままならない場面は容易に想定できる。
むしろ、水の確保はほぼ無理になるといっても過言ではない。
そんな時にも、最低限の水分で美味しいお米が食べられるので、アルファ米は非常食として近年の日本で重宝されている。
お湯で約15分、水で約60分でご飯・お粥ができあがり、食べることができる。ちなみにおかゆシリーズの場合、水で70分。お湯の量で、全がゆ・やわらかご飯など、調整ができます。
お手軽に食べられるので、災害時外にも食べて、保存期間が迫ったものと交換する「ローリングストック法」を実践してみても問題ない。
炊き込みご飯などの、味が付いたご飯も豊富に揃っており、バリエーションが豊富なのもアルファ米の強み。
一度炊いてから乾燥させているという性質からか、お米に味がしみ込みやすいのも、アルファ米の特徴だ。おかずの用意などが難しい非常事態でも、様々な味のご飯が食べられるのは嬉しいだろう。
「おにぎりシリーズ」「エスニックシリーズ」「アルファ米」シリーズと、カテゴリーは三つあり、どれも種類豊富で、飽きさせない仕組みなっている。
家庭での備蓄、公共機関でのストック、アウトドアで真価を発揮するのがこのアルファ米シリーズである。
米の豆知識
アルファ米の「アルファ」とは、お米に含まれる「デンプンの状態」を示し、米は70~80%がデンプンだが、生米はそのまま食べてもまずい上に消化しにくく、栄養にもなりにくいが、水を含ませ熱を加えると、美味しく消化しやすいデンプンに変化する。
これを「アルファ化デンプン」と言う。
この「アルファ化デンプン」は、とても不安定で、そのまま放置しておくと、生デンプンという固い状態へ戻ってしまう。
冷や飯が固くなるのは、こういった理屈のためである。
しかし、この生デンプンに再度、熱を加えると再び「アルファ化」に変化し、ご飯に戻るというわけ。
アルファ化したご飯は水分を除き乾燥させると、生デンプンへ戻らず「アルファ化デンプン」の状態を保ち続ける。
そして、このアルファ米にお湯や水を加えると、煮炊きせずとも、軟らかく美味しいご飯ができるという訳です。
昨今の災害頻発の中で、最もメジャーで名の知れたのが、このシリーズですが、それだけ味も品質もお墨付きというわけで、社会的にもこれが一番有名なのは、それだけ質が高いのです。
保存食の代表というべき存在になっているのが、本製品なのです。