浸水も防止!水で膨らむ簡易型の土のう。
夏場では梅雨以外にも突然の夕立により、思わぬ水害を被る事態は年々増え始めている。
地方でも浸水被害は非常にきついが、都心部の方がゲリラ豪雨による浸水の懸念は地方より高く、都会は災害に対策をとっているが、予想を上回る被害になるばかりでタワマンの一軒の被害が根深かった。
そこで今回は、緊急のあまり、まともな対応も取れないほど一刻の猶予がない水害の時に、即座に浸水に対応がとれる『土のう』を紹介していく。
緊急時に水に漬ければ5分で膨らむ
製品名は「緊急 簡易土のう」。
『アイリスオーヤマ』から発売されている、緊急時用の土砂がいらない、ひそかに注目を集めている『吸水土のう』の一種で、楽天サイトの売れ行き人気ランキングでトップであった。
従来の土砂を詰める土のうは、住居の周囲に土がない状況ではただの袋でしかなく、代用できるものない場合は使えない。
この簡易土のうは、袋内部に紙おむつにも使われる『吸水ポリマー』を使っており、水を吸水させることでわずか5分間で一気に膨張し、ロングタイプの場合、約18㎏の重さまで膨らむ。
吸水前の袋は一枚あたり重量約0.83㎏と非常に軽量。
これにより一気に浸水が広がってきそうな場合でも、手間をかけずに浸水を防げる。
使い方は、土のうを約20L程の淡水に漬け、水中に手で沈めてもみ込んでポリマーに水を吸収させる。
約5分で膨らみ、ひもで縛ってサイズを調整することができる。
膨らんだ製品を2段重ねた場合は約15cmまでの水位に対応できる、積むときは安定性を踏まえ2列以上3段如何に重ねると説明されている。
コンパネなどの止水板を使用すればより安定し効果的な防水ができる。
土の確保ができない都心部や住宅街、土を入れる暇もない場合に効果を発揮する、都市型災害に適応しており、ビルや店舗・地階への浸水防止、車庫などへの浸水防止が期待できる。
夏場の浸水以外にも春の雪解け水ゆえの浸水・道路への水の誘導も可能。
緊急時をしのぐ機能は十分にあると思う
あくまで簡易的なため水位が積み上げた土のうと同じ高さにまでなってしまうときは、水圧により浮いたり、流されてしまう懸念もある。
あくまで浸水被害の悪化を止めるものであるということで、過信は禁物である。
つまりこれに頼り切るよりも、他の道具類で工夫の必要性もあるということ。
だが、水害発生から数日間の使用を想定しており、長期間のしようにも多少は耐えられるように作ってある。
浸水は防げないことはないのである。
風呂の残り湯でも使用できるが入浴剤入りの残り湯では膨らまず、海水などの塩分が入った水でも膨らまない。
ジェルが漏れやすいという欠点もレビューされるが、簡易的な面を踏まえれば一時しのぎに使うには十分に機能を果たしてくれるように思える。
使用後は水のない炎天下に置くことで2~3日で収縮し、廃棄できるがその場合は自治体の取り決めに従う。
乾燥しにくい場合には、袋を刃物で切り開き潮を袋内に撒くと液状化し、処理しやすくなる。
使用後の再使用、再膨張はできない。しかし他社の発売されている製品は高性能だが値段の高い品が多く、専門店からの直接注文も相まって手間とコストが掛る。
本記事の製品はそれらを踏まえると、注文に手間がいらず出費もしくく抑えられるものとして、一般家庭での使用には向いているように思える。